文字を書いたり、マーキングをしたり、イラストを書いたり。私たちは家庭や職場、学校などの様々なシーンで油性マーカーを使います。今回は油性マーカーを中心に、マーカーの種類や特徴などをご紹介します。マーカーといわれる商品はいろいろありますが、そもそもマーカーとはどのような筆記用具なのでしょうか。
マーカーとはフェルトペンの一種で、一般的にはペン先がやや太めのもの指し、元々はしるし付け用に使われていたことから、マーキングペンともいわれています。マーカーは19世紀にイギリスの貴族が発明したもので、細い金属の筒に絨毛のフェルトを差し込み、毛細管現象でインクを染み込ませて使っていたといわれています。その後フェルトは合成繊維や合成樹脂に変わり、ボディは樹脂で作られるようになり、世界中へと広がっていきました。
油性マーカーは、一般的にマジックと呼ばれ、マジックは「株式会社内田洋行」の登録の商標でこの会社の商品である油性マーカー「マジックインキ」から、油性マーカーが「マジック」と呼ばれるようになりました。マジックインキは、第二次世界大戦後まもない時期に内田洋行の初代社長 内田憲民の発案・企画と寺西化学工業の研究・開発によって生まれ、やがて国民的大ヒット商品となりました。
【三菱鉛筆】 ピースマーカー・ペイントマーカー
【ZEBRA】 マッキー・マッキープロ 特殊用途DX
【寺西化学工業】 マジックインキ・マジックインキ マジェスター
【PILOT】 ツインマーカー
【ぺんてる】 ぺんてるペン N50
【サクラクレパス】 ペンタッチ
などがあります。
①カラーバリエーションが豊富
油性マーカーの染料は、複数の色を混ぜ合わせることで比較的簡単に新たな色を作ることができます。そのため、カラーバリエーションが豊富です。
②消えにくい
油性マーカーの成分はアルコール溶剤や着色剤などで出来ています。そのため油性ペンは乾きが早く、紙や布に書いたときにもにじみませんが消すことが難しくなります。
③いろんな素材に書ける
油性マーカーはインクののりがよく書いた後も速乾性があるのでガラス、プラスチック、ゴムや布、革製品、木材、金属にも記入が可能です。
①油性マーカーのインクを落としやすい素材
・手や指などの皮膚
・プラスチック(文房具や衣装ケースなど)
・アルミ以外の金属(ドアノブなど)
・ガラス(窓やコップなど)
・陶器(お茶碗やマグカップなど)
・ホワイトボード
②油性マーカーのインクを落としにくい素材
・紙(ふすまや障子などの和紙)
・布(カーテンやクッション、カーペット)
・ビニール(ビニールクロス、クッションフロア)
・石、レンガ、コンクリート(玄関フロアやベランダなど)
・鞄や靴、ソファに使われる皮(本革、合成皮革)
・表面加工していない木材を使った机などの家具(机など)
油性ペンやマジックペンのインク汚れは、ついたばかりの場合、除光液やエタノールといった身近なもので落とせることもあります。しかし、時間が経過したものや浸み込んでしまったものは専門業者に相談するなど無理に対応しないようにしましょう。
普段何気なく使っている油性マーカーも調べてみるととても奥深いものだと分かりました。油性マーカーは乾きが早く水に強く落ちにくいという特徴を持っており、一度書いてしまうと落とすのが難しいです。油性マーカーの違いや特徴を理解し有効な使い方をしていきたいですね。